こんにちは、えひめフィルム・コミッション(以下:えひめFC)の泉谷です。
全国ロケ地フェアの翌日は「スキルアップセミナー」でした。
スキルアップセミナーの目的は、その名の通り、FCのスキル(撮影誘致、撮影支援など)の向上で、毎年100名以上の参加があります。
なぜ?スキルアップが必要なのか?
それは誘致・支援する作品に同じモノは全くなく、一回一回が異なること。
法律や制度、要項などは我々が知らないうちに随時更新されるので、最新の事例やノウハウの共有、悩み事などの解決まで全員で学ぶ必要があるからです。
今回はお題を8種類用意し、グループに分かれて、それぞれの立場で議論してもらいました。
参考までに、議論したことを3つ紹介します。
<海外作品誘致で地域にとって重要/大切なコトは何でしょう?>
日本で撮影を希望する海外作品も増えました。しかし、東京や京都、大阪では多くの撮影がありますが、愛媛を含む地方ではまだ海外作品は稀です。すると「そもそも、海外作品の誘致の仕方は?」「インセンティブを用意した方がいいか?」など、未だ海外作品の経験が少ない、ないグループでした。
そこで私からは「撮影誘致はいづれ成功しますが、意外と盲点なのが、海外作品では撮影支援だけでなく「生活支援(宗教、食事、生活様式など)」が求められる時があるので“面(関係者との連携)”で支援しましょう。」という点を挙げました。
<初めてのロケ地で地域からも撮影隊からも互いに協力し合うに大切なことは何でしょう?>
初めてのロケ地では周囲や関係者は期待の一方で不安も募ります。そのためにFCは地域へ撮影の意図や選ばれた理由を丁寧に伝える必要がありますし、撮影隊には撮影ルールを守っていただく約束を取り付け、地域と撮影隊とを直接合わせて打合せをして不安材料を払拭します。
フィルム・コミッションは、地域からは「お守り」と思われ、撮影隊からは「仲間」と思われます。今後も撮影が地域で行われるよう双方に誠実に対応する必要があると伝えました。
<支援作品を地域プロモーションに活かしたい。何ができるでしょうか?>
FCは撮影誘致、撮影支援だけでなく、撮影が終わってからも公開は配信、放映に合わせてプロモーションにも関わります。それは地域で撮影や描写されたからです。そのために「ロケ地マップ、スタンプラリー、コラボ商品開発、トークショーや試写会などのイベント」を企画運営します。そのためには積極的に動かなければならず、鍵は宣伝部署になります。
そんな宣伝部とは、撮影時からプロデューサーから紹介してもらい、宣伝について未だ話し合われていない早い段階から相談や交渉が必要です。と伝えました。
撮影の誘致から支援、プロモーションと作品の全てに関わるFCですが、このような話を組織内で話しても情報や知見を持つ人が周りにいまないのが現状です。
しかし、スキルアップセミナーを通すことで撮影の誘致から支援、プロモーションの経験を持つ仲間と学びあうことで、地域にとっても撮影隊にとっても頼られる存在になると思います。