フィルム・コミッションの存在意義。

えひめフィルム・コミッションを預かりながら、所変わればジャパン・フィルムコミッションの立場もあるので「境目」が難しいのですが、フィルム・コミッションが地域に存在する意義は、各FCによって異なります。正確に言うと「優先順位が異なり」ます。全てのFCは総じて「地域の活性」を目的に撮影の誘致および支援をしていますが、「何をもって地域の活性に資するか?」が異なっています。

例えば、作品を通して「観光振興」を推進したいFCもあります。または「文化振興」を掲げるFCもあります。他には映像制作を地場産業にしている地域は「産業振興」です。「シティプロモーション」に重きを置いているFCもあります。手段は異なりますが、手段の先にある目的はどれも「地域の活性」につながります。FCを始めるに初期費用はほとんどかからない点、既存の資源を活用できる点が魅力的と思います。

しかし、これは海外FCと比べると大きく異なります。海外FCは「映画産業支援」で、地域におよぼす経済効果などを期待しています。また映画制作を手掛けるFCもあり、作品を輸出して経済効果に変換しているFCもあります。
2001年に釜山FCへヒアリングをした時、韓国では金融危機を乗り切るために掲げた国策の一つが「映画制作の振興」で、韓国映画を世界へ輸出し外貨を稼いだと聞いた時は本当にビックリしました。

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