6月29日から7月2日まで韓国は富川市でおこなれた「第27回富川(プチョン)国際ファンタスティック映画祭」へ行ってきました。今回は主にジャパン・フィルムコミッション(JFC)の理事長の立場でしたが、私自身、えひめフィルム・コミッションの担当者でもあるので、その辺りの説明をすると、多くの方が愛媛に興味を示してくださり、シナハンやロケハン、連絡先の交換などをさせていただきます。
富川市へは仁川国際空港で降りてタクシーで40分ほど、ソウルの隣なのですが、松山空港から仁川国際空港まで直行便が飛んでいますので片道90分という時間は羽田空港への時間をそんなに変わらないと思い、想像以上に近かったです。
27回目ということで、市内では映画祭のPRを多く見かけ市民にも浸透していることがわかりました。
今回、出席した理由はVIPO(映像産業振興機構)とJFCが日本での撮影誘致をPRする機会を与えられ、海外へ向けて制作の準備をしている若手映画監督やプロデューサーらと一緒でした。
JFCの紹介が終わると日本での撮影に興味ある関係者が撮影に関する「インセンティブ(優遇制度)」、撮影支援範囲および内容などを尋ねてくれました。このような機会に具体的に愛媛県のロケ地を紹介できることは、今後につながるはずです。
期間中は様々なセッションが行われ、韓国、アジアの映画事情など最新の情報を入手、交換することで日本、愛媛の撮影に求められること、足りていることなどが分かり、やはり海外でPR、情報を入手することの意義、大切さを改めて実感した滞在でした。
なので、映画は1本も見ずに、ひたすらセッションなどに参加しては知人を探したり、紹介してもらい、今後の誘致活動の下地づくりにも励みました。
多くの映画関係者が日本や愛媛に望んでいたことの一つは「インセンティブ制度」であり、今年度から日本でも経済産業省が主管となり、インセンティブ制度を導入することが決まり、プレゼンテーション機会に紹介しました。
実は日本で撮影を希望する制作者は多く、しかし、これまで国としてインセンティブ制度がなかったがために、訴求力が弱かった日本ですが、強く伝えることができたことで、今後、日本そして愛媛を含む地域への撮影相談は増えると思っています。
すると、FCも海外からの撮影隊の受け入れ体制が求められることに繋がり、日本のFCの質の底上げに結びつくことを願いながら帰路につきました。