こんにちは、えひめフィルム・コミッションの泉谷です。
1月28日に「日本映画産業統計」が発表されました。
20年以上、日本映画産業統計を見続けていますが“何か”に触れた、もしくは“沸点”に達したかも!?と思わざるを得ませんでした。
その理由を以下で紹介します。
1年間に映画館で映画を観た人は【1億8800万人】。
これは前年比【130%増(1億4400万人)】。
興行収入は【2,744億円】。
これは前年比【132%増(2069億円)】。
邦画と洋画の公開比率は【邦画75%:洋画25%】。
共に前年を130%以上、超えましたが、邦画の圧倒的な強さは、テレビドラマの劇場化版、漫画原作からのアニメ映画化、来場者特典で同一人物の複数回観賞が増えたことなどが要因の一つと分析しています。
そして、邦画の【年間公開数は694本】と過去最高を記録しました。
それまでは、2019年の689本が最高で、2024年に685本まで迫り、遂に694本に達しました。
一年は365日なので、毎日1.9本の映画が劇場で公開されている計算です。
2000年の年間劇場公開本数は282本でしたから、【25年間で2.46倍も劇場公開作品(≒制作本数)が増えている】計算です。
ここまでは好景気のように聞こえますが、以下は悩ましい話です。
冗談のような本当の話として【日本で公開される全ての映画を知る人はいない事実】があります。
良い話なのか?悪い話なのか?知る必要のない話なのか?は、正直、よく分かりません。
しかし、考えなければ&読み解かないといけないことは、現実を直視しないということです。
日本映画産業統計に記録されるのは、10億円以上の興行収入を突破した作品のみです。
2025年に公開された作品は694本。
694本のうち、興収が10億円超の作品は合計38本。わずか5%です。
そして、興収が10億円超の作品(38作品)の合計興行収入額は1,672億円。
これは2,744億円の60%を占めます。
更に2025年は100億円を超える興行収入を記録した作品が4本(「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来:391億円、国宝:195億円、名探偵コナン 隻眼の残像:147億円、チェンソーマン レゼ篇:104億円)あり、日本邦画史上初の快挙となりました。
すると、興行収入が10億円未満の残り1,072億円が656本分の興行収入合計額となります。
これは単純に割ると1本あたりの興行収入は1.6億円/本という計算です。
この金額にトップオフという慣例(劇場が売上の半分を徴収)を適用すると、残り8,000万円/本が利益という計算です。
一概には言えませんが、邦画の制作費平均額を下限で2億円としても1億円以上の赤字です。
この話を明るい話題と感じる人もいれば、絶望と感じる人がいるのも事実なのです。


