できる/できないの間で。

「バスカヴィル家の犬」の撮影相談が最初にあったのは2020年10月下旬、プロデューサーからでした。「萬翠荘で撮影をしたいができるだろうか?」という相談でした。あの頃はコロナ禍で規制や要請などで(撮影なんて・・・)という雰囲気だったのを覚えています。そして、遡ること3ヶ月前の2020年夏に撮影支援準備が整い、クランクインを待つばかりだった作品が、コロナウイルスの影響で「撮影延期」となり、期待していた経済効果などは全てゼロに。

なので、「バスカヴィル家の犬」を逃すと、2度も愛媛での撮影がゼロ=経済効果などもゼロになってしまうので、何とか撮影できないだろうか?と、萬翠荘を運営管理するウインさんに相談し、社長ほか関係者を交えた打ち合わせをさせていただいた他、県庁内でも撮影ができるよう粘り強い調整が続きました。その結果、衛生班の現場配置、陰性証明書など提出など条件がつきましたが、撮影の受入がOKとなり、私たちFCも撮影協力者の不安払拭に手を尽くしました。

こうして、撮影は2021年1月にクランクイン。幸いなことに撮影期間中、萬翠荘は休館していただくことになった他、外部から第三者が入れない立地だったことから、感染防止策も徹底でき、撮影隊やキャストは撮影に集中でき、私たちも安全安心な撮影を見守ることができました。
もちろん、フィルム・コミッションも毎日、現場を訪れる度に検温と体調チェックを行いました。

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